Vermilion -Bind of Blood-の感想

雰囲気B シナリオB 音楽A 原画B 総合B
Lightの新作。既にかじりかむいかぐらが出てるので準新作か。
いわゆる吸血鬼モノ。エロゲ業界って吸血鬼モノすきだよねー。


雰囲気はなかなか○。霧の町の雰囲気が作品を通してよく出ていたと思います。
シナリオ自体は特にユニークなものではありませんでした。闇に紛れる強い吸血鬼、捕食される人間。
主人公が吸血鬼は特別な存在じゃないよと最初から思っているのが若干特殊かな?とは思うけど、人間→吸血鬼の流れで主人公が完全に吸血鬼側につくほうがむしろ珍しいので、やっぱりそれほど特殊でもない。
シナリオ全体としては、トゥルールート以外は吸血鬼の社会を舞台にした恋愛もの。
こちらはそれなりのできだったと思います。ニナが可愛いなー。
一方のトゥルールートは、ミステリアスな雰囲気を出そうとしたのか何なのか、トゥルールートの要素が共通ルートではそれほど触れられなかったため、新しい要素が次々と出てくるという展開になりました。
その結果、主題となるものが次々と移り変わっていく、という感覚が否めませんでした。
トライフィンガーと美影、そして伯爵の要素が次々と流れていってしまってちょっともったいなかったかなぁ。
それでも親友キャラのアイザックはかなりいいキャラを出していたし、結構よいシナリオだったかなと思います。
音楽は安心のLightだったと思う。またもやサントラがほしくなります。OPEDもいい感じ。
しかし声優がちょっと。ケイトリンに有栖川みやびをあてたのはかなり失敗だったと思う。全然あってない。
開始時に最初に出てくるのがこのキャラなので、開始していきなり「うげーなんじゃこりゃー」と思った。
原画はなかなかいい。ソラニカの担当もしている泉まひるということで、かなりの安定感。Lightのゲンガーは相当の安定感を誇っていますね。
総合的にそこそこの良作だったと思います。
吸血鬼ものはこの業界では若干食傷気味なので、そこでちょっと埋もれちゃったかなぁ、という印象。
http://dl8.getuploader.com/g/Nursery/256/004.png

未来ノスタルジアの感想。

雰囲気A シナリオB 音楽A 原画A 総合A
「紫ってさー、OPアニメの部分にクォリティもっていかれてるよな」
こういった会話をした人は少なくないのではないでしょうか?そしてこの作品はその冗談を本当にしてしまったのではないでしょうか?
久しぶり?にOPがアニメじゃなかった紫の作品。そして明日君以降不作続きだった紫の輝かしい復活の狼煙となりました。


シナリオとしてはまーありがちっちゃありがち。
過去から戻ってきたと言う女の子の登場から始まる、いわゆる日常系の萌えゲー。
…かと思いきや、感動ドコロや笑いドコロをなかなか押さえている良作でした。
双子の妹を除けばそれぞれのルートが相互に絡み合っているので、中だるみがそれほどありませんでした。
トゥルールートは誰だか一応ここでは書きませんけれども(といっても分からん人などいないでしょうが)、彼女のルートはそこまでかかった時間の価値がある内容だったとおもいます。
個人的には妹が二人いる意味がまったく分からなかったので、一人に絞ってかなたルートを入れろよとおもいました。
でも双子妹ルートですでに「何をしていいのか分からんのだな…」みたいなにおいがあったので、詩との折衝もあってかなたルートは削られたのかな?とか。
実際詩とほとんど被っちゃうだろうし、詩との関係上シナリオ作るのがちょっと難しいというのは何となく感じました。
妹をのぞけばキャラもそれぞれ立っているし、原画は超安定安心。シナリオも悪くないという、隙のない作品に仕上がっていました。
杏奈とクロのやり取りは今年やったゲームの中でも屈指の出来だったと思います。必見。
また向こう数年は紫の作品を予約しなくてはならないのか…。


そして最後にはもちろん、かなたノスタルジア早くしろとだけ言わせていただきます。
http://dl8.getuploader.com/g/Nursery/254/307.png

ななプリ。の感想

雰囲気B シナリオC 音楽A 原画C 総合C
音楽と雰囲気がなかなかよかった。
シナリオはエロゲとしてはそこそこありがちな話。
悪くはないけど、突出していいわけでもなく、といったところかな。
少なくとも退屈はしない作品だった。
サントラも買ったから音楽は相当好きな部類に入ると思われる。
原画はちょっと不安定。
http://dl8.getuploader.com/g/Nursery/252/055.png

天使の羽根を踏まないでっの感想

雰囲気A シナリオB 音楽S 原画C 妹A 総合B
OHPに太陽の学園と月の学園の二つの舞台が用意されているも、それぞれが独立しているようでどういうことかという具合に話題になっていた作品。もちろんシナリオライタに期待(不安?)されていた方もいたでしょう。
今までいろいろやらかしていた人なので、期待と不安が半々で発売日を迎えられた方が多かったと思う、この作品。僕は好きだけど。


ひとつの作品にふたつの舞台が独立し、最初の選択肢でそれぞれに向かうというのはなかなか興味深かった。しかしやはりひとつの作品にふたつの世界を入れてしまっていることが原因なのか。少しそれぞれの内容が薄かったかな?と思った。
特に主人公の最初の目的が月の学園にある以上、太陽の学園にいること自体が若干の無理を孕んでいた感が否めない。月の学園での話もそんなに深くなかったし。キャラの絡みが少ないのもちょっと気になった。
などと文句が先行しているけれど、作品を通してメッセージがあるというのはお朱門ちゃんのウリ。この点は非常に高評価。近頃は雰囲気ばっかり先行して「結局なんだったの?」という作品が多い、かもしれない。
それぞれのルートを通してひとつのメッセージがある、というよりも、オムニバスのような感じを受けた。それほどTrueルートとその他のルートの関連がない。
雰囲気はよく出ていると思う。背景は悪くない、さすがの樋口秀樹、BGMも非常にマッチしている。
一方でキャラの作画が不安定。つみれ先輩にいたっては斜視みたいになってる。ちょっとひどい。なんか目もやたらでかいような。
あえてシナリオでお朱門ちゃんの前作と比較するなら、きっ澄みではルートを一本に絞ることで強調できていた作品のテーマ性が、今回ではルートの分散に伴うかのように薄れてしまっているのが少し残念だった。
月の学園や太陽の学園でのルートがそれぞれの舞台設定の説明程度に留まっているという印象を受けた。分量もちょっと少ないし。
Trueルート単独の出来はなかなかよかったと思う。ただハーレムエンドみたいにするなら、一番最後の選択肢でお嬢様を選ぶ意味がないんじゃね?と思った。サービスってやつか?
Trueルートで新しく出てくる事柄があまりにも多すぎるので、他のルートに何の意味があったのかあんまりわからなかったかな。
空ちゃんが天使なのは認めるにやぶさかではありませんが、鷹司さんがモブ扱いなのは血の涙が出ます。悲しいです。
http://dl7.getuploader.com/g/Nursery/248/274.png

秋風ぱーそなるの感想

雰囲気B シナリオC 音楽B 原画C 総合C
前作のRe:Sevenが面白いから買ってみた作品。それと、Twitterで200x40の応援バナー用意してくれない?と聞いたら快く作っていただけたので好印象だった。
しかし今作は、前作のRe:Sevenでは舞台設定がやや閉鎖的だったので気にならなかった部分がとても引っかかった。つまり、日常があまりにも希薄すぎる。Re:Sevenでライタだったきーたんという人は今回シナリオ協力しただけなので、これはメーカの特性というやつなのでしょうか。
日常以外の部分を濃くすることで補おうにも、そもそものコンセプトからしてこれは日常系っぽいのでその辺はうまくいっていなかったかなー。
ひとつひとつの場面が断片のように過ぎ去っていくうえに、シナリオ全体がそれほど長くないのもあって全体的にかなり薄い印象を受けた。
例えば体育祭とか。そこそこのイベントは入っているので、もうちょっとそれぞれの分量を多くしたら読み応えがあったかな。
地の文章そのものはそれなりに高いレベルなので、分量的な問題をクリアできればそこそこの作品になったかなーと思う。
キャラクタもそれぞれ立ってたと思う…んだけど。いかんせん話が短いからなんとも。
何よりも妹を攻略できなかったことが許せないけどね!

http://dl7.getuploader.com/g/Nursery/247/150.png