水曜日は講義がひとつもない俺は、昼過ぎまで惰眠をむさぼっていた。
連日のエロゲ漬け生活の所為か最近見る夢が悉くエロゲっぽくて、目覚めが幸せなような、現実を突きつけられて心が折れるような、そんな毎日だ。
今日もそんな感じの夢を見ていた俺がインターフォンの音で目を覚ましたとき、多少イラついていたのも仕方がないことだったのである。更に扉の向こうに「イエス・キリスト」と書かれた名札をつけた、一般的にはストライク、しかし俺のストライクゾーンより遥かに高い外人の女性が立っていたとなれば、俺の機嫌がシノの電磁気の点数と同じくらい悪かったことに何の不思議もないであろう。ちなみにめがねをかけていなかったので顔はよく見えなかった。つまりそれくらいイエス・キリストの文字が大きく書かれていたということでもある。
俺「…あい」
女性A「ワタシタチハ末日聖徒イエスキリスト教会デス」
俺「あい」
女性A「コノオ話ハハジメテデスカ?」
俺「前に一度来たような…」
女性A「(女性Bに)何ヲ言ッテイルノカ分カラナイ」
俺(イラッ)
女性B「ごにょごにょ」
女性A「アノ、モウイチドオネガイシマス」
俺「前にも一度勧誘された気がします」
女性A「何ヲ(ry」
女性B「ごにょごにょ」
女性A「(なんかよく分からん説明)」
俺(生徒か…こいつら帰ったらさかハリしよ…)
女性A「(なんかよく分からん説明)…ナノデ無料デス」
俺「えっ」
女性A「是非キテクダサイ」謎の紙を渡される
俺「えっ」
このように目覚めが最悪であった俺が、そういえば月曜日に提出しないといけない書類があったなーということを思い出したとき、「さかハリしよう」という結論に達したことは何の不思議もないのである。