群馬に合格したことを親父に言おうと思って、親父に会いにいった。といっても親父のいる別の部屋にいっただけだけれど。まだ合格通知は届いてなくて、ネットでの公表で俺は知ったから、親父はまだ知らないのだ。そしたら、開口一番に俺が口を開くよりも早く親父が「おう、NHKの職員募集は14日必着やから早めに出せよ」と言った。なぜかというと、親父はもう俺が何処も受からないと思ってるから、もう俺が就職先を自分で探すしかないと思っているのだ。このせりふを聞いてだるくなった俺は、もう何も言わずに引き返してきた。親父と会話するだけでも精神力を大分消費するのに、いきなりこんなこと言われたら「SPが足りません」って感じだった。


これでもし通知が届いて親父が俺の合格を知ったときに、「群馬にはやっぱりいかさん」なんてことを言い出したら、親父をぶち殺して俺も死のうかと思う。もうこの親には疲れたわ。親殺したら大学の授業料が入ってくるアテがなくなって、そうなると俺の能力的にも俺のやりたいことが出来なくなるだろうから、それは死んだのと同じだし、だったら親ぶっ殺してすっきりして俺も死ぬのが、最も俺に優しいよね。