熱帯雨林
本。本。本。変な貴族が欲しがってた。自殺した。一人連れて行かれる。名前も出なかった。


川の中。ふとみると変な老人がいる。よれっとしたシャツ。帽子。
なんだか普通じゃない。ちょかくんもそう思ったみたい。みんな気づかない。泳いでいる老人。どう考えてもそれだけで十分変なのに。誰も気づかない。


カン


音がした。ちらっと見てみる。何も無い。何だろう。視線を戻して



いない。



「ほら、やっぱりクロキン10だった」
あおちん、何を言っているの?


消えてしまった。誰も気づかない。なんで?ちょかとまつおかさんは目を離せない。…今から思えば、あの音は幸運だったのかもしれない。きっと二人は目を離さなかったんだろう。まだ見えていたのかな。


みんな先に進む。ちょかとまつおかさんは動かない。声をかけてもぜんぜん聞いてないみたい。
みんな気づかない。ちょかとまつおかさんは動かない。向こう側からねずみがきた。


ニクショクだ。走った。ちょかとまつおかさんは動かない。


人を食べるからニクショク。安直だ。苦笑した。あたまのなかで声がする。名前は生き物の性質を表す。ちょかかな。さっきの老人かな。多分老人かな。


走りながら後ろを見た。ちょかとまつおかさんは霧に包まれるように消えていく。食べてる?


前を歩いてるみやざきは気づかない。このおんな何してんのって思って、無理やり引っ張った。はまおかがこっちを見て気づいた。みんな走る。よくやったはまおか。


海岸に出る。小船が3艘。これで来た。先生を合わせて4人いる。1艘だけ二人乗り。足りない。一体誰が消えた?
船に乗る。出る。ニクショクはいない。ふっと海岸を見ると、さっきの老人がいた。歩いてる。また水に入っていく。おいかけてる?
後ろでなにかが3つ凄い勢いででてきた。大声をあげてたから人なのかな。怖くなってオールを投げつけた。



目が覚めた。